領事シニアボランティア訴訟のこと

在外公館で「働く」領事シニアボランティアが、労働基準法上の労働者であるとする判決がありました。一審に続いて二審もほぼ同様の判断をしたものと思われ、ボランティアという名称や形式にとらわれず、働き方の実態について判断するものでした。果たしてこの結論をNPOが募集するボランティア、特に有償ボランティアについて、すべてがこの考え方を当てはめることができるケースではないと思いますが、ボランティアと謳っていたからといって、労働者と判断されない訳ではないという判断が実際に下されるということを認識しておくことが大切かと思います。

領事シニアボランティアは、ウェブサイトによれば、採用までにはかなり厳格な手続きを踏んでいるようにもみえます。給与は支給しないとしながらも、海外手当、住宅手当など、かなり高額な支給が別途あるようで、裁判に関する報道でも、原告は月額65万円の手当を受け取っていたということでした。

高額な手当が支払われていたにもかかわらず、何が問題になったのかというと、具体的にはわかりませんが、ケガによる労災認定を求めることが、この裁判の主な目的であったようです。結果としては、労基法上の労働者性は認めつつも、労災は否定した、というものでした。